2011年の台風12号では、いわゆる深層崩壊により大小様々な天然ダムが形成され話題になりました。日本でも歴史を紐解けば地震や豪雨で天然ダムが形成され、決壊して大規模な災害となった事例はたくさんありますが、実際にメディアで大きく取り上あげられたのは、2004年新潟県中越地震からではないでしょうか。
さて、つい先日同業者の勉強会で、海外の天然ダムの調査事例を紹介されました。下の写真は、タジキスタン共和国天然ダム」で、1911年にM7.4の地震とそれに伴う地すべりでできたのだそうです。水量なんと170億m3、、、、なんとか100年持っているようですが、ダラム大学の先生のブログで紹介されていた論文のタイトルが、
Stone, R. (2009). Peril in the Pamirs Science,
326 (5960)
直訳すると「パミールの危機」とでもいいましょうか。100年持ったといえども500年持つとは限らないし、確かに大きな不安ではあります。
さて、グーグルアースを使って簡単に地形判読をしてみました。おそらく崩壊した斜面の上部には山頂小起伏面が存在し、雪を頂いた箇所は線状(船底状)凹地が形成されているんだろうと想像します。山が重力によって変形し、基岩深部に至る大規模崩壊に至ることはよく知られたことで、私も研究したことがあります。
とはいってもまあ、スケールの大きいこと、、、
|