私有崖地相談
近年、地球温暖化の影響による豪雨や地殻変動の活動期による地震の頻度が増加し、崖地の土砂災害の増加や大規模化による崖地の安定性の相談が増えている。危険な崖地は公的な急傾斜対策事業で擁壁や法枠工が施工され安定になるが、私有崖では、どうしても指定ができずに有効な対策工が施工されていない危険な自然崖や古い時代に作られた既存不適格擁壁が残っている場合がある。このような危険な崖や擁壁などが課題となっている。つまり、崖の危険性の評価とその対応方法の相談がくる。しかも個人の崖なので、あまりお金がかけられないためできるだけ簡便で効果的な調査方法(たとえば、土層強度検査棒・簡易動的コーン貫入試験)を用いて危険度を評価し、公的な費用の掛かる対策工に代替えできるハード・ソフトの対応策(たとえば、鉄根打設工法など)や公的な補助制度の活用を提案している。
都市部には危険な既存不適格擁壁が残存しており、崖防災の大きな課題
実際に崩壊した都市部の危険な崖(左:崩壊前、右:崩壊後)
土層強度検査棒による調査(左・中)と鉄根打設工法の対策概要(右)